2023年01月

勇気の木!

皆さま、おはようございます!
昨夕、母から連絡が来ました。『オペラのこと、新聞の夕刊に載っているよ』と。

ほうほう、前回の掲載はタイトルロール 26日 大塚博章さん/28日 三輪主恭さんのインタビュー記事で確か文化面?に掲載されていたなぁ、と思い出しながら母からのメールを見てみるとなんと!
一面にドドーン、とでした!!
(リンク:北海道新聞デジタル_有料記事ですが写真は無料で見られます!!)


今回のオペラの象徴であり、ステージの高さ14メートルいっぱいに聳え立つ巨大なポプラの木を美しく見せる写真が掲載されています。
私が出演する28日組の舞台稽古中に撮影した写真なので私も写真右手に写っています。




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☆雪のポプラの写真(写真ACより)

ポプラの花言葉は『勇気』『時間』『悲哀』『敏感』だそう。
偶然?必然?
オペラ《フィガロの結婚》にはこの全てが表現されています。

北国のフィガロに登場するすべてのキャラクターが感じる(=今を生きる私たちが同じように感じる)痛みや哀しみ、時の流れの残酷さをポプラは全て見ています。
そして同時に。
その苦しみを打破する勇気と余りある愛情、命が芽吹く春を渇望し生き抜く力を、深く広く張ったその根からそこに生きる人々が踏みしめ何度でも立ち上がる大地に与えてくれているのかもしれません。

稽古中に劇場の客席から見ていてもこのポプラの木の存在感は圧倒的です。
ぜひ実物を観に劇場へいらしてください!
23年2月26日(日)/28日(火) 14時から、hitaruでポプラと共に皆様をお待ち申し上げております!!
倉本絵里の出演日は28日です

ではまた😘








☆おまけ☆
ポプラもいいけど、故郷の木といえば私にとっては【白樺】です。
札幌駅から大通駅への地下歩行空間(チカホ)に私のお気に入りの空間があります。それがこちら。


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これが白樺なのかは定かではないのですが(誰か教えて!)、私にはそう見えます。
幹の部分には小さなタイルが付いていて、キラキラと光るんです。
この写真のアングルから右に振るとこの木の下に座って休憩できる空間があります。

チカホは人の通りが多くてザワザワガヤガヤ、キャリーケースのタイヤ音がガタゴトと絶え間なく流れている場所ですが、なぜかこの場所だけは、私には時が止まったかのように静かに見えるのです。
そしてその静寂の中、そこに憩う人たちに勝手に物語を感じてしまいます。
そういう、ちょっとオペラの一場面を見ているような感覚を与えてくれる大好きな場所。
稽古前に昂まっている(荒ぶっている?)心がスッと落ち着く場所でもあります。

チカホを通る機会があれば、ちょっと立ち止まって見てみてください!

















春遠からじ!

皆さま、おはようございます!ソプラノ 倉本絵里です!

数日前からの大寒波で被害に遭われた方やお困りの方に心からお見舞い申し上げます。
東京も寒さが続いております。
札幌よりは断然気温が高いはずなのに家の中が全然暖まらないので東京の方が寒い、と感じてしまいます。

さて昨日のこと。
私は所用を済ます道すがら新宿・花園神社へご挨拶に行ってまいりました。
そこにはもう春が!
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花芽吹く春を毎年心待ちにしている私にとって、嬉しい出会いとなりました。
春遠からじ!
ではまた😘



…《北国のフィガロ》と銘打ったhitaruオペラプロジェクトの《フィガロの結婚》は長い冬の終わりを、光降り注ぎ花と緑溢れる春を信じて、熱望して、最後まで闘って迎え入れる、そういう道産子スピリットにも似た作品となる予感がしています!









オペラはチームで作るもの!

皆さま、こんにちは!ソプラノ倉本絵里です!


年始のご挨拶から少し時間が空いてしまいました。(通常運転ですね)そのあいだに私は二度、札幌で《フィガロの結婚》のお稽古に参加していました。


このhitaruオペラプロジェクトはその名に冠するとおり【札幌文化芸術劇場 hitaru】が総力を上げて取り組んでいるプロジェクトの記念すべき第一回目です。

一月中のお稽古期間は全て劇場を使用・舞台もしっかりと組んでいただきコスチューム類も一部お借りできるという、贅沢な時間でした。

これは日本全国、いや世界中探しても極めて稀で、特別な環境だと言っても過言ではないと思います。

このプロジェクトが大きな劇場でのオペラデビューになる若い歌手の皆さん(私も気持ちだけはまだまだ若手です!)やコーラスの方もいらっしゃいます。どうか皆さん、この恵まれた環境がどんなにスペシャルなものなのかということを絶対に忘れず、そしてそのような機会を与えてくれる我が故郷・北海道を大いに誇りに感じていただきたいと思います。


また、わたし個人としては昨年五月の音楽稽古から少しずつ、七転八倒しながら積み重ねてきたものを一度全て試してみるまたとない機会となり、クリアな部分、まだまだ至らない部分などなど、文字では書ききれないほどの収穫を得た一月となりました。


なかでもとりわけ、チームとしての信頼・絆を強く感じることができました。


私たち芸術家は自分のために、お客様のためにより良い表現を追い求めて昼夜問わず作品に没頭しています。

それが、敢えてドライに言いますが、私たちの『仕事』だからです。


オペラが上演される時、多くのセクションが仕事を分担し常にチームとして動いています。

ステージに現れるすべての演者、カヴァーキャスト、演出部、音楽部、舞台スタッフ、バックヤードスタッフ、制作スタッフ、劇場スタッフ。

劇場・舞台という場所はどこかのセクションが仕事を全うできなければ簡単に人が死んでしまう危険で特殊な場所。

だからチームに属する全ての人間が自分の『仕事』を正確に安全にこなすことが必須です。


では『仕事』をただこなすだけで豊かな表現が生まれ、幸せを伝える空気が劇場を埋め尽くすことができるのでしょうか?


答えは否。

では何が必要なのか?


それはあなたのために私がいる。そしてそれ以上にあなたたちが私を支えてくれているというチームの人間どうしの敬意と感謝、信頼と献身だと、私は信じています。


『仕事』という言葉でなんて到底片付けることはできない、そういう沸るほどの熱いナニカをこの一月、特に昨日までのお稽古で仲間から沢山もらいました。

自分が舞台にいる時、袖で待機している時、客席から別組の稽古を見学している時にも!


私も、私を支え勇気づけてくれる仲間たちにそういうナニカを伝えられる表現者、人間でありたいと強く思いました。

自分のために、

お客様のために、

チームのために、

そして北海道の劇場文化が益々の発展を遂げるために、ちっぽけな私に何ができるのか。228日の幕が降りるそのときまで、探し求めることを決してやめないと決意しました!






なんだか長くなってしまいました 笑(これも通常運転?)

仲間たちの写真(撮影日に降り番だった28日組中心)を載せておきます。

※撮影の時のみマスクを外しています※

魅力的な人間が泣いて笑って汗かいて、必死に舞台で生きています。

是非多くの方にご覧いただきたいです!

ではまた😘


写真左から

バルバリーナ 矢野愛実さん/伯爵 門間信樹さん

伯爵夫人 石岡幸恵さん/フィガロ 三輪主恭さん

スザンナ 倉本絵里/ケルビーノ 吉田叶倫さん

マルチェッリーナ 小平明子さん/バジーリオ 川村春貴さん

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☆夫婦役の三輪主恭さんとペアルックみたいになったので記念に撮ってもらいました。
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私たちはいつも二人で(というか三輪さんが私のわがままに付き合ってくださっている 苦笑)あーでもないこーでもない、もっと仲良くケンカしたい!と毎回産みの苦しみを味わっているのですが。
やってきたことが実を結び始めています!
26日バジーリオ役のベテラン岡崎さんが『息が合ってきたね!』とお声がけくださって本当に嬉しかったです!
思わず二人でハイタッチしてしまいました(^▽^)/ \(^_^)




【謹告】《フィガロの結婚》出演者変更のお知らせ

謹んで申し上げます。


hitaruオペラプロジェクト第一回公演《フィガロの結婚》の2月28日(火)のバジリオ役は岡崎正治から川村春貴に変更となりました。なお、この変更に伴うチケットの払い戻し・変更は承りかねます。ご了承ください。





皆さま、こんにちは!ソプラノ 倉本絵里です!上記にありますとおり、私の出演日のバザーリオ役が変更となりました。
川村くんは現役の東京藝術大学大学院生で、先月のカヴァーキャストコンサートに御来場賜りましたお客様には彼の輝く歌声が記憶に新しいかと存じます。
若く溌剌と、そして謙虚に役柄・作品・チームに向き合ってくれる川村くんに私は全幅の信頼を寄せております。
是非多くの方に28日のさらに成長した川村バジーリオを聴いていただき、応援していただけますと幸いです。私も彼に負けないように、もっともっと頑張ります!!








2023年!

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明けましておめでとうございます。
皆さまのご多幸を心よりお祈り申し上げます。


干支のうさぎに倣い、さらなる成長を目指して元気よくぴょんぴょんと行動し、皆さまの応援やご忠言、そして自分の中から湧き上がる声にもしっかりと耳を澄まして、一年を謙虚に誠実に過ごしたいと思います。

2023年もどうぞよろしくお願い申し上げます!

ソプラノ 倉本絵里