日々のあれこれ

音が心に満ちる幸せ!

皆さま、ご無沙汰いたしております!!!
ソプラノ 倉本絵里です!

時が過ぎるのは本当に早く、前回のブログ更新がひと月以上前でした。『コイツ、元気なのか?』とご心配いただいてちょこちょこ見に来てくださった皆さま、ありがとうございます。元気にやっておりました。

先々週から昨日まで、インプットウィークと称して良いほどたくさんの演奏に触れました。
どれもこれも大好きなもの・所縁のあるもの・目指したいものばかりで、心が幸せな気持ちで満たされました。

アウトプットにシフトチェンジして、来る6月も元気よくやっていこうと思います。
ではまた😘

IMG_2155
☆新国立劇場《リゴレット》G.P.鑑賞
熱量が伝わるステージ・演唱でした!
(…死ぬまでに一度は全幕やってみたい役は?と尋ねられたら『ジルダです』と答えるくらい昔から大好きです)


IMG_2165
☆英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2022/2023《セヴィリアの理髪師》
2014年にコヴェントガーデンの劇場で観劇したこの作品を家の近所で、ポップコーンをポリポリしながら23年2月上演分を見られる幸せよ。
時々映るよく座っていた桟敷席になんだか切なくなりました。



IMG_2178
☆ディアナ・ダムラウ & ニコラ・テステ〈オペラ・アリア・コンサート〉
大好きな歌手の一人であるダムラウさんの歌・歌う姿・音への献身を感じることができた一夜。
テステさんへの愛情もヒシヒシと伝わってきて素敵なご夫婦だなぁ、とほっこり。
初めて聞いたP.ハジエフ《マリア・デシスラヴァ》より〈偉大なる神よ、私の願いを聞いてください〉は忘れられない一曲となりました。



IMG_2215
☆ジングシュピール〈ファウスト〉
完全プライベートで久しぶりの北海道。
家族イベントと並んでこの演奏会を聴きに行くことをとても楽しみにしていました!
バリトン・駒田敏章さんは新国立劇場オペラ研修所の先輩。私は駒田さんの歌曲の世界に触れると、楽曲への理解の奥深さやどんな言語であっても母国語のように捌くことができる感性にいつも感心しきりです。要するに、ファンです 笑
久しぶりに拝聴する機会を持てて嬉しかったし、一緒に聴きに行った母も駒田さんファンになっていました。また、共演の中江早希さんも歌はもちろんのこと、お芝居の発声も演技も素晴らしくて引き込まれました。
東京でも是非やっていただきたいです!
(来場者特典としていただいたCDは帰宅してからじっくり聞かせていただきます。楽しみ〜♫)




ありがとう、ライブ・ストリーミング!

皆さま、こんばんは!
東京は春というよりは初夏のような陽気で、ただ外を歩いているだけでも嬉しくて顔が綻んでしまう、ソプラノ 倉本絵里です!

最近の私はオーディションを受けたり、オーディションのために録音をしたり。新しいオペラ上の楽譜や原作を購入したり。
好きな本をゆっくり読んだり、春の空に浮かぶ雲を見上げたりしています。
IMG_1830


IMG_1914

IMG_1919

そんな中、昨夜はとてもとても楽しかったことが。それがこちら!!ブリン・ターフェル Opera night現在大好評開催中の【東京春祭】での、私が大好きな歌手 ブリュン・ターフェルさんのリサイタルでした!この公演は2022年 東京春祭で中止になってしまったリサイタル。1年越しに満を持しての登場となりました。残念ながら私は会場に行くことが叶わなかったのですが、ライブ・ストリーミング配信チケットを主人が購入してくれて自宅で鑑賞。新型コロナ禍では苦しかったこと・辛かったこと・悲しかったことが沢山たくさんありましたが、芸術における公演のストリーミング配信技術の目覚ましい進歩は私にとって嬉しいことの一つとなっています。
勿論、生の(ライブの)音楽を体感していただくことが最高の体験であるという考えは変わりませんが、様々な事情で会場まで行くことが難しいことも多々あります。海外での公演などもライブ配信されたりして刺激的な側面も多く、私はイイトコ取りをして、これからも楽しんでいきたいと思います。



さて。リサイタルでは氏の言葉と全ての音・全ての休符への心配りが画面を通してでさえビリビリと感じることができました。感嘆。この一言に尽きる時間でした。本当に大好きで、こういう風に歌いたいと心から思う偉大な歌手です。
また、仕草や曲間に挟むお喋り、マエストロやオーケストラの皆様への姿勢を見ていると、本当にこの方は人間としてもとても魅力的な方だな、と再認識。(2019年/東京春祭/上野・東京文化会館 小ホールでのリサイタルは会場に足を運び、近い距離から氏のパフォーマンスを楽しみました)コンサート終演後のSNSなどを眺めていますと、共演したオケマンの方々が『素晴らしい演奏。素晴らしい音楽家。リハーサルから本番まで全てが楽しい時間だった』と感想を述べられていて、なんだかとても嬉しくなりました!
次があった時は必ず会場に行きたいです!!ではまた😘












爛漫と咲く!

桜前線はどんどん北上!
東京も今が見頃でしょうか。(早いものはもう葉桜になっています)
IMG_1814
ハナモモや道の端に見つけた瑠璃唐草も爛漫とその愛らしい姿を見せてくれています。
IMG_1811
IMG_1812
IMG_1813

春の光と空に映える(ばえる、ではありません!)木々の緑も清々しく、いつもより少しゆっくり歩いて、大きく息を吸って過ごす毎日。
ではまた😘
IMG_1815














嬉し楽しいインプット!

皆さま、こんばんは!ソプラノ倉本絵里です!

3月もはやくも後半。
私は《北国のフィガロ》が終わってから今日まで色々と新しいことにトライするために準備をしたりなんだりかんだり、あっちへ行ったりこっちへ行ったりしていて、気がついたら近所の小学校の桜が満開になっていました。

さて、そんな日々のなか、いくつかのコンサートにも出かけることができたのでザザッと感想などを書いてみようと思います。




IMG_1373
まずは東京藝術大学のバッハカンタータクラブ 2023年定期演奏会。

こちらは主人でピアニストの巨瀨励起もかつて所属し(どうやら在学時、2年生と3年生の時には部長も務めていたらしいです。10年以上一緒にいますが初耳でした 笑)、いまではカンタータクラブOB会の活動もしています。

そのご縁もあり、また《北国のフィガロ》でご一緒させていただいた川村春貴さん(バジーリオ役)も合唱で参加しているとSNSで知り、主人と出かけてまいりました。

今回参加されていた学生さんの多くは入学後に始まったコロナ禍の影響を受け、学生生活もままならないような厳しい状況だったことと思います。
それを乗り越えて、洗練されしっかりとした知識と技術に裏付けられた、且つ若さ溢れるフレッシュな心地よい響きを聞かせてもらいました。
バッハ、いいですね!



FullSizeRender
次はこちら。
チケット発売前から大注目していたバリトン 加耒徹さんのリサイタル!
B→C(ビー トゥー シー、【バッハからコンテンポラリーへ】)という東京オペラシティ コンサートホールが主催するリサイタルシリーズの第250回目として福岡と東京での公演が開催されました。

私は以前から知的かつ大胆な音楽をなさる同世代のスーパースター 加耒さんのファンですが、今回はなんといっても、リサイタルフライヤーに載っていた『歌う言語は10ヶ国!』というキャッチコピーに一瞬でノックアウト、スザンナを頑張った(チケット購入時は頑張るであろう)自分へのご褒美としていそいそとチケットを購入、3月14日を本当にほんとうに楽しみにしていました。

そして期待以上の本当に素晴らしいリサイタルでした。
プログラミングの秀逸さ、
言葉へのアプローチの正確さと丹念さ、
音楽への深い理解と敬愛、
チャレンジする大胆さ、
どれをとってもどこをとっても【加耒徹ここにあり】といった演奏でした。
M.カーゲル〈バベルの塔〉M. Kagel Der Turm zu Babelからの5曲「ヘブライ語」「ポルトガル語」「ハンガリー語」「オランダ語」「日本語」の後にA. ライマン〈ヴォカリーズ〉A. Reimann Vocaliseを持ってくるところなど、本当に痺れました。
また、H.ホリガー〈ルネア〉H. Holliger Luneaでは、私の乏しい語彙力ではその凄さを表すことができないほどの密度の濃い時間、テンションの持続する空間、そして計算し尽くされた極上の音を聞かせていただきました。

2月中にどっぷりとオペラに浸かっていた私ですが、やはりオペラも歌曲もいかに書いてある言葉と音の裏にあるサブテキストを読み取って表出するか、そういう点では全く変わらないな、でもオペラを歌う時とは全然違うアプローチが必要なのだな、と確信しました。
歌曲、いいですね!
じっくり取り組んでみたいです!!
☆楽しみにし過ぎて気合いが入り過ぎたコンサート当日の私がこちら↓
FullSizeRender






IMG_1648
そして本日3月25日はこちら。
横浜みなとみらいホールが主催の【無人オーケストラコンサート】へ。

その名の通り、舞台上には指揮者もオーケストラもおらず、スピーカーがズラリ。
IMG_1653
事前に同ホールで[指揮] 小森康弘[オーケストラ]横浜シンフォニエッタの演奏を録音、その際に奏者一人につき一本ずつマイクを立てたとのこと。
マイクはその他にも立てられて全部で139本!
録音した音はステージ上とホール内に設置した69台のスピーカーから流します。
スピーカーは楽器の大きさや特性に合わせてその大きさや配置の向きを微調整してあり、生の演奏になるべく近づくように配慮されていました。

面白い取り組みだな、と思います。
私はオーディオ機器には疎いのでその辺りに関しては何も申し上げられないのですが、そこに指揮者や演奏者が存在していなくてもどの辺りのセクションから音が飛んできているのかは明確にわかりましたし、空気が振動する気配も感じました。
ただ、私はやはりそこに生きたプレーヤーがいてその表情やブレスを見たり聴いたりすることが好きだな、とも改めて思いました。
ありきたりですが、命を感じられること、これもまたライブの芸術の醍醐味ですね。

実際にステージに上がってそれぞれのスピーカーからどのように音が聞こえるのか、どの場所に立つとどういうサウンドが聞こえてくるのかを体験する時間もあって、興味深く、遠慮なく歩き回りましたよ!
ちなみに、この録音には主人でピアニストの巨瀨励起も参加していたため、ピアノのスピーカーがある場所から指揮台を見たりして、あぁ、彼にはこういう世界が見えているのかぁ、などと感じたりもできました!

楽しいインプットを重ねながら自分のアウトプットに繋げて行くことは芸術に限らず、必要なことですね。
これからも少しずつ、こういう機会を持てたらいいな、と思います。
ではまた😘

IMG_1658
IMG_1662
IMG_1663





☆おまけ☆
無人オーケストラコンサートには(たぶん人生で初めて)デニムを履いて出かけました。 
なんだかとても新鮮でした!
FullSizeRender
☆主人に隠し撮りされていた私 笑

















そこにあったのは愛!

皆さま、こんばんは!ソプラノ 倉本絵里です!

早いもので《北国のフィガロ》初日・大入の公演からもうすぐ二週間が経とうとしています。

先日は私の大好きな“ヒカリ”(照明)のお話しをしましたが今日は舞台美術と衣装そしてヘアメイクに関するお話しを、本当に少しだけ。
(際限なく語れる自信がありますので、自制心をもってお届けします!)





hitaruオペラプロジェクト第一回公演《フィガロの結婚》、舞台美術を担当くださったのは松生紘子さん。
私は東京で、彼女の作るオペラの舞台をそれはもうたくさん拝見してきました。
いつもアイディア満載のステージで、緞帳が上がるたび、会場に足を踏み入れるたびに『あぁ、美しい!』とため息させられてしまいます。

今回の舞台稽古スケジュールにおいては私たち2月28日出演組がまず初めに舞台でのお稽古(KHP_カーハーペー_独語:Klavierhauptprobe)を組まれていました。

初めて舞台を目にした時の衝撃!
美術の美しさ。
無駄なものが一切なく、しかし、これまでのお稽古で私たちが作ってきたキャラクターたちの生きてきた時間がギュッと凝縮されたセットが目の前に、足下に、壁に、天井までそびえ立つ冬のポプラの木に、そして何よりも《北国のフィガロ》を象徴する黄金の馬車に表現されていて、私はちょっと泣きました。
この空間で生きることができる一週間と少しがどんなに幸せなものであるか、すぐに分かったのですもの!
IMG_1078
☆札幌文化芸術劇場hitaru 公式SNSより


実際に何度かの舞台稽古を重ねるうちに舞台と自分が馴染んでいく感覚がはっきりとありました。
ここで日々の仕事をこなしながら愛する人と語らったりキスをしたり、上司たちや悪戯っ子たちに振り回されたりしながら生きているスザンナに育ててもらっている感覚が自分の内側から湧き上がってくるのを、静かに感じ、受け止め、リリースすることができたと思います。



次にヘアメイク。
濱野由美子さん・野村麻由美さんを中心にたった4人でキャスト・合唱・ダンサーのヘアセットとメイクアップを担当・監修し、どんなにお忙しくても『いってらっしゃいっっ!』とステージへ送り出してくださいました。

これは本当に驚異的なことです。
上記全ての人数を合わせると一公演でその数56名。衣装の早替えもとんでもなく多い演目(演出)でしたが、私が走り込む袖中やセット裏には常に待機してくださってしっかりと綺麗に直していただいて…。
さらに。
稽古から本番中、そしてそこから一週間ほど経つまで気が付かなかったのですが(大変失礼いたしました!)、スザンナのカツラ(ヘアスタイル)に関しては26日と28日で前髪や後毛など、形をガラリと作り変えてくださっていました。こんなことをしていただいたのは初めてです。
愛しか感じません!!
ありがとうございました!!!!!

(23年4月9日追記)
東京でスタッフさんに再会する機会がありました。
26日スザンナはカツラではなく地毛であの素敵なスタイルを作っていらしたそうです!
それぞれのキャストの顔や頭のつくりに合わせることはもちろん、プランナーの意図を汲み取り、且つその歌い手が表現したいことを理解し最大限に引き立たせること、それは誰にでもできることではありません。
濱野由美子さんここにあり、といった超一級の仕事です。
愛、愛、そしてプロとしての信念!!
IMG_1169
☆出番直前。こだわりの後毛の形状キープのために右耳にピンが付いているのはご愛嬌!


IMG_1172
☆前髪も、クルクルで動くたび・走るたびに私のうなじを叩いてくるポニーテールも、大きなリボンも。
こんなに【可愛い】が集まったヘアメイクは私には畏れ多い!と、はじめはちょっと恥ずかしかったのですけれど、どんどん大好きになることができました!





最後に衣装。
坂井田操さんと岡本嚇子さんらアトリエスピカの皆さま。こちらもたった4人だけで、一体何着の衣装、何足のシューズ、いくつの帽子やヘアアクセサリーを作成・管理・着せて脱がせて直してまた着せて。それを何日続けてくださったことか!

スザンナはとてつもなく動きの多いキャラクターです。
どんなに動き回っても歌うこと・演じることに集中できように常に気にかけてくださって、最後の最後まで改良を重ねてくださいました。

そしてなんといってもあの美しいウェディングドレス!
あのドレスは着ている私だけではなく、会場にいる全ての人を幸せにしてくれたと思っています。
精魂込めて、愛情いっぱいに生み出し仕立ててくださった衣装の数々をいかに美しく捌いてヒカリの中を生きていくのか、そこも私たち歌手の腕とセンスの見せどころ。
頂戴した情熱と愛に全身を包んで舞台を走り回ったあの時間は私の宝物です。
IMG_1234
☆写真左からバルバリーナ矢野愛美さん、マルチェッリーナ 小平明子さん、アルマヴィーヴァ伯爵 門間信樹さん、倉本絵里、伯爵夫人役 石岡幸恵さん。
FullSizeRender
IMG_1170
☆本当に序曲の一瞬だけのために着せていただいた衣装。スザンナ in セヴィリアver.




プロフェッショナルな仕事に支えられ、守られて、カーテンコールの最後の緞帳が降りるまでを過ごしました。
そう感じていたからこそ私は、私がスザンナではなくなるその最後の一瞬までプロのオペラ歌手 倉本絵里であり続ける事を諦めることはできなかったし、そうする責任と義務があると心に刻んでステージに立ち続けました。
これからも、チャンスをいただける限りここだけは執着してやっていこうと思います。





オペラはさまざまなプロたちがその仕事を全うすることで成り立つ総合芸術。
そこには人間どうしの確かな信頼と愛情のやりとりがあるからこそ、誰かの心を揺さぶることができる。
いただいた愛と恩は必ずお返しします。
それが明日であるか、5年後であるか20年後になるかはわからないけれどその時のために、絶対に、忘れません。
この場を借りて、私の心からの感謝をスタッフの皆さまへ。
ありがとうございました。
またご一緒できるその日まで!!





ではまた😘