皆さま、たいへんたいへんご無沙汰いたしております!元気でやっております、ソプラノ 倉本絵里です!
花や雲や空、空気の匂いに季節が移っていくのを感じながらコツコツと生きております。



さて。
最近はロシアの音楽作品に魅力を感じ(duolingoでのロシア語学習も地道に楽しく続けています!)、自分で歌ってみたりオーケストラ作品を聞き流したりしています。
新しい出会いを感じることができてささやかな幸せに感謝する日々です。

そんな中、昨夜はこちらを観劇してまいりました。
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東京バレエ団
創立60周年記念シリーズ6
「ロミオとジュリエット」(J.クランコ振付版)

バレエを観劇するのは一体何年ぶり?というくらい久しぶりでワクワクドキドキしながら上野・東京文化会館に向かいました。

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☆ホワイエの装花☆
お花の上に飾られたスクリーン?のバルコニーシーンを表現しているようです。(キャピュレット家(ジュリエット)はブルー、モンタギュー家はレッドとテーマカラーが決まっていました)
鮮やかな紫陽花はもちろん、近くで見るとフレームのような枝がシルバーブルーに着色されていたりして美しかったです。

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☆ポワント基金☆

ホワイエでは物販に加えてこちらの【ポワント基金】に釘付けに。

基金の詳細は上記リンクをご覧ください。
IMG_4512☆5月24日 ジュリエット役 沖香菜子さんのポワントとメッセージ☆

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☆他ダンサーたちのポワントもたくさん☆

最近YouTubeでバレエ団のチャンネルを観る機会があり、芸事を極め続けることの資金面での難しさ・厳しさ、プロとして成長し続けることと生業として続けることのアンバランスさを改めて痛感しています。
この取り組みを是非多くの皆さまに知っていただきたいです!

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☆多言語のキャスト表とアンケート用紙☆
これも素敵な心配りですね。
他の団体や劇場でもやっていることなのでしょうか?
こういうところも気にしながら他団体の公演も見てみようと思いました。
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☆来場者へ無料プレゼントされていたハンドクリーム☆
ずぼら代表のような私は手のケアにはとんと疎いのですが、バレエダンサーの皆さまは指先まで美しく保つケアをしていらっしゃるのでしょうか??





このように公演が始まるまでたっぷり会場の雰囲気を楽しみました。笑

公演が始まると、なんといってもプロコフィエフの音楽の素晴らしさに改めて感銘を受けました。
「ロミオとジュリエット」といえばオペラ作品のベッリーニやグノーの音楽に触れることが圧倒的に多くて、そのどれとも違う音の豊かさ深さに心奪われました。

また、今回の振付であるジョン・クランコ版は初めて観劇しました。
他の振付家による公演をたくさん観たことがあるわけではないので比較はできませんが、非常に芝居性が高く感じました。
踊りの技術の高さはもちろんですが、音楽と芝居(演技)への理解が非常に重要なのではないかと推測します。

第一幕 バルコニーシーン(『おぉロミオ、あなたはどうしてロミオなの?』が有名なあのシーン)が美しく甘やかで素敵だったのですが、それ以上に第三幕 ベッドシーン(第二幕で殺人をジュリエットの兄を殺したロミオはヴェローナを追放されることになり、土地を離れる日にジュリエットの寝室で目覚めたふたりのパ・ド・ドゥ)の音楽と振り付けがとても気に入りました。


全幕を通して衣装・照明も美しく豪華絢爛、惹きつけられてあっという間の観劇となりました!
やはりライブでの芸術鑑賞はいいですね。表現者・オーケストラ・観客それぞれの呼吸が会場の空気を生み出して揺さぶる。この独特の喜びを感じ続けたいです!!














☆オマケ☆
私は大学院の修了オペラで《カプレーティ家とモンテッキ家》(抜粋)のジュリエッタを歌い、演出家から多くを学びました。
その中で服毒の際の小道具の扱いについて厳しく注意されたことをよく覚えています。
昨夜の公演の振り付けでジュリエットが服毒への恐怖や迷いを表現する際に薬瓶(小道具なのでプラスチック製あるいはビンにテープなどで養生しているはず)をバーーン!と床へ投げつけるのを見て『あ、瓶割れたな…どうやって毒を飲むんだろ…もう床をなめるしか…』と瞬時に考えてしまったのは悲しい職業病ですね。苦笑
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